ガイド本

 

<旅名人ブックス 16> 

 ウェールズ イギリスの中の“異国”を歩く(第3版)

ウェールズ旅行を計画している人にぜひ読んでもらいたいガイドブック。2005年の出版なので旅行情報としては古いですが、ウェールズの主な観光地を網羅しているばかりか、それぞれの地で歴史や文化などにも触れていて、読みものとして充実しています。写真もいっぱい。読み終えると、ウェールズの概要がわかります。

残念ながら絶版で、新刊を手に入れるのは難しいですが、大きい図書館にはあると思います。いまのところ、ベストの案内書でしょう。

 

 

<モア・トラベル> 

 英国ウェールズ 小さな町と田舎を歩く

1998年出版とさらに古く、店情報などはまったくあてにならなくなっていますが、女性誌のトラベルムック本だけあって、写真がハイクオリティ。構図や撮り方が素晴らしく、眺めているだけで楽しめます。女性読者がメインターゲットなので、お城やホテル、B&B、食事、おみやげに重点が置かれているのも特徴。ここから、興味のある場所をネットサーフィンで探すと、さらに新しいお店やアトラクション、ホテルやティールームなどが見つかりそう。入口としていいガイド本です。

 

 

<エリアスタディーズ 175> 

 ウェールズを知るための60章

真打登場。これは2019年8月の出版。風景、歴史、ウェールズ語、産業と交通、祭典と伝統、映画・スポーツ・音楽・生活、伝説・文学・地誌などさまざまな面から、ウェールズを深く紹介しています。ただし、ウェールズのみならず英国やヨーロッパの予備知識があったほうが理解しやすいのです。

編著者は、『YOSHIGA'S WALES HOMEPAGE』のウェブサイトを作られた吉賀憲夫先生。それぞれの章は、各分野の研究者や愛好家が執筆しています。その中の一章「セント・デイヴィッズ・デイ」が、出版社のサイトで試し読みできます。

 

 

<エリアスタディーズ 94> 

 ケルトを旅する52章 ~イギリス・アイルランド~

日本カムリ学会の会員であり、『ウェールズ語の基礎』の著者のおひとりでもある永田喜文さんが、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、マン島といった“ケルト”の国&地域を、「音楽」と「旅」という視点から紹介。とくに“歌の国”と呼ばれるウェールズに関しては、世界的に有名な男声合唱はもちろん、古来から受け継がれてきた詩歌の伝統から現代のウェルシュロックまで、CDとともに紹介。読みながら聴くと、理解がさらに深まります。

また、旅のガイドとしても秀逸です!

詳しくは、ご本人が書かれた紹介文をどうぞ。

 

イギリス文化事典

「イギリスの魅力を余さず伝える389項目!」というキャッチコピーの通り、社会から芸術・文化、教育・スポーツのあらゆる分野、日英関係まで細かく紹介。2ページ見開き読み切りの構成で読みやすく、興味のある項目を拾い読みすることができます。「イギリス」ではなく「英国」とすべきだったとは思いますが(笑)、北アイルランド、スコットランド、ウェールズについても独立した章が割り当てられているので、この部分を読めばウェールズの知識がさらに増えるでしょう。

事典なので、それなりのお値段とページ数。図書館でどうぞ。

 

 

ウェールズ人のまっかなホント

こちらは、ウェールズ人の国民性についてのガイド本。2019年に日本から撤退したマクミラン=ランゲージハウスの出版で、各国の国民性をコミカルに紹介した『まっかなホント』シリーズの1冊です。でも、単なるお笑いガイドではありません。「ウェールズ人の余暇はスポーツとビールと議論で費やされる」「ウェールズ人は医者を尊敬しているが、医者の言うことはきかない」など、現地で暮らしたことがある人なら、うなづけることばかり。著者は首都のカーディフで生まれ、イングランドで暮らしたこともあるので、“外国”からウェールズ人を見つめることができ、さらにウェールズ人の“外国”への想いも代弁することができています。

「ウェールズ人ってどんな人たち?」と思ったら、いちばんのおススメ! 新品は手に入らなくても、中古本や図書館で探せるでしょう。また、翻訳本なので、原著があり、こちらは2008年に改訂版が出版されています。英語で読みたい方は、こちらをどうぞ。初めの章が試し読みできます。

The Xenophobe's Guide to the Welsh (Xenophobe's Guides)